あの桐生祥秀(21=東洋大)が高校生ランナーからまさかの“ダメ出し”を食らった。

 成年少年男子共通400メートルリレー予選に滋賀県代表のアンカーとして出場した。急造チームのため、バトンワークはオーバーハンドパス。そのため日本代表で採用される難易度の高いアンダーハンドパスより、バトンを受け取る手を高く上げなくてはならない。練習中から第3走者の中井準登(滋賀・石部高)に「手が低いです」と指摘を受けていたという。

 そしてレース後の取材エリアでも…。

 桐生 手が低かった?

 中井 低かったです。

 きっぱりと注意されてしまい、日本人初の100メートル9秒台を出した男も苦笑い。相手を抜き去って、40秒32の1着でゴールしたが「準決勝ではそれを修正します」と反省していた。

 桐生は和気あいあいとしたチームを歓迎する。「滋賀県は集中する部分は集中するのですけど、祭りみたいににぎやかな感じ。みんなで盛り上がっていきたい」。9秒台を出してから初のレースを「いい感じで予選を通過できた。気持ち良く走れた」と振り返った。