シカゴマラソンで2時間5分50秒の日本新記録を樹立した大迫傑(27=ナイキ・オレゴンプロジェクト)が10日、帰国した。強豪と勝負を最優先にしているが、先月のベルリンでキプチョゲ(ケニア)が人類初の2時間1分台を出した。それだけに「4分台、その先を狙っていかないといけない。(キプチョゲに)やれば近づいていけるという気持ちでトレーニングをしていきたい」とさらなる記録更新にも意欲的だった。

日本記録の報奨金として日本実業団連合から贈られた1億円の使い道に関しては、ピート・ジュリアン・コーチに「1000万円を渡したい」。実業団所属の選手ならば、指導者にも5000万円が支給されるが、自身はプロのため、規定により指導者には報奨金は支払われない。「一緒にやってきて、本当に価値が分かる」と指導を受け4年目となる師に感謝し「自分の欲しいものは特にない。家族に何か買ってあげられたら」と続けた。