国際陸連主催のリレーの祭典が日本にやってくる。日本陸連の横川浩会長(71)が12日、横浜市の林文子市長(72)の定例会見に同席し、世界リレー大会(来年5月11、12日)を日産スタジアム(横浜)で開催すると発表した。

同大会は19年世界選手権の選考も兼ねる。男子と女子の400、1600メートルリレーは上位10カ国、混合1600メートルリレーは上位12カ国が切符を獲得できる。また世界選手権の上位8カ国は20東京オリンピックの出場権を得る。2年後の東京にもつながる世界選手権の舞台につながるだけに英国、米国、ジャマイカなど世界トップクラスの国が参戦できる可能性は十分。盛り上がりは必至だ。ホームの観衆、そして重圧の中、世界大会の緊張感を味わえる。20年東京オリンピックへ向けた最高の予行演習になる。

会見に出席した山県亮太(26=セイコー)は「リオ五輪で銀メダルを取ってから世界大会で金メダルを取ることをチームとして意識するようになった。金メダルを目指してやっていきたい。世界選手権の前に自信を付けるためにも世界リレーでいい結果を残すことは大事」と抱負を語った。国際陸連のセバスチャン・コー会長に直接、日本開催の意思を表明するなど招致に尽力した横川会長は「世界トップのスプリンターの姿を見ていただける機会。20年東京五輪の1年前。運営の術を習熟していくテスト的な意味合いもある」と話した。次回の21年大会以降の開催は白紙だ。

前回大会は35カ国、509選手が集結した。同大会は過去3大会はすべてバハマで開催されていたが、バハマが経済的理由から第4回大会の開催地を返上。関係者によると、国際陸連は代替地として日本、中国、ジャマイカを挙げていた。今大会は男女それぞれの400、800、1600、3200メートルと混合1600メートルリレーの9種目が開催される予定。世界中が注目するリレーのお祭り。それが、ついに日本のファンの目の前で繰り広げられる。