日本陸連などは12日、横浜市内で会見し、来年5月11、12日の世界リレー大会を日産スタジアム(横浜)で開催すると発表した。

登壇した山県亮太(26=セイコー)は「世界トップレベルの試合が、日本で開催されることはめったにない。世界リレーの結果が世界選手権につながる。ドーハ(世界選手権)で結果を出すことが、東京五輪につながる。2020年で日本チームが結果を残すことにつながる大事な大会」と抱負を語った。日本は15年の第2回大会(バハマ)に男子400メートルリレーで3位に入り、翌年のリオデジャネイロ五輪の歓喜につなげた。いい流れを再び作って、19年世界選手権(ドーハ)、20年東京オリンピック(五輪)へつなげたい。

会見と、ほぼ同時刻に主催する国際陸連もホームページ上で発表した。今回で第4回の世界リレー大会は、男女の400、1600メートルリレーは上位10カ国、東京五輪の新種目・混合1600メートルリレーは上位12カ国が世界選手権の切符を獲得。そして世界選手権の上位8カ国は東京五輪のの出場権を得る。大舞台へとつながる大会だけに英国、米国、ジャマイカなど強豪が参戦する見込みだ。世界との真剣勝負の場が実現する。

また大会の1年後に東京オリンピックを控える中、首都圏での開催。オリンピックへの機運上昇や運営面のテストの意味もある。日本陸連の横川会長は「一石何鳥もの意味のある大会」と意義を強調した。

ただ会場の日産スタジアムは収容人数7万人以上。どこまで空席を少なくできるかで、盛り上がりも変わってくる。山県は「レベルの高い、見応えのあるレースになる。会場が埋まるぐらい見に来て欲しい」と訴えた。横浜市の林文子市長(72)は「日本で初開催の大会を横浜でやらせていただき光栄。集客は責任を持ってやらせていただく」と語った。

過去3大会はバハマで開催。今回もバハマで開催予定だったが経済的理由で、今夏に開催を返上していた。関係者によると、その代替地にジャマイカ、中国、日本が挙がっていた。準備期間が短いだけに、大会の高い運営能力が評価された模様。横川会長は「期待に応えないといけない」と話した。