陸上女子リレーのナショナルチーム選考会が13日、都内であった。31人が参加した400メートルリレー候補の選考ではトラック第2コーナーのバトンゾーンを利用した30メートル走と得意区間での120メートル走のタイム計測が実施された。

ナショナルチームを公募するのは初の試み。17年日本選手権で短距離2冠の市川華菜(27=ミズノ)は「リレーへの気持ちを持った選手が参加している。いいきっかけになる」と語った。例年オフの時期にトップスピードまで上げることはない。けがに注意を払いながら「今やれることをやれた。納得しています」。女子リレーは16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)に400、1600メートルとも出場を逃している。まずは個人の強化が重要とし「そこからしっかりチームワークを作っていきたい」と話した。

参加者の中で最年長32歳の和田麻希(ミズノ)も代表復帰へ闘志を燃やす。「今やれることは、けがなくできた」とナショナルチーム入りへの手応えを示した。09年世界選手権400メートルリレー代表は昨年オフに引退も考えたが、現役続行を決意。すると昨年10月には100メートルで11秒53の自己記録を出した。まだまだ成長の余地を確信する。「先の未来、可能性も見えた。地道に近い目標を乗り越えていったら先があると思っている」と20年東京オリンピックの代表入りへ意欲的だった。

この日は1600メートルリレー候補19人による350メートルのタイムトライアルも行われた。選考会は26日にも実施され、400、1600メートルリレーの代表候補となる約16人を選抜。5月の世界リレー大会(横浜)では日本記録更新と、10位以内に与えられる今秋の世界選手権(ドーハ)の切符を狙う。