福島が2時間19分43秒で、平成最後の大会で東北勢として初の栄冠に輝いた。福島は1~4区まで上位を堅持し、5区の松山和希(学法石川)が首位を奪取。6区の中学生・宍戸結紀(東和中)も2位と踏ん張り、最終7区では相沢晃(東洋大)が、前を走る群馬を中盤すぎに一気に抜き去り、25秒差をひっくり返した。

過去2位が最高だった福島が東北勢初優勝を飾った。最終7区の相沢は首位の群馬と25秒差の2位でたすきを受け取り「どんな位置でもらっても、1位でゴールすると決めていた」。頼れるアンカーは7・5キロ付近で追い付くと、さらにギアを上げて一気に突き放した。独走し、両手を広げてゴールテープを切ると「1秒を削り出す走りができました」と、充足感に浸った。

4区横田俊吾(学法石川)の区間賞の走りで7位から3位に浮上。5区の松山が残り約770メートルで「先頭に出て、勢いをつけられた」と首位に立った。6区の宍戸が2位に後退したが、箱根駅伝で4区を走り、東洋大を往路連覇に導いた相沢にとっては、想定内だった。昨年は胃腸炎で欠場し「迷惑をかけてしまった」と、ひそかにリベンジに燃えての出走だった。中盤に1人を追い抜くと、あとはもう1人旅。区間賞も獲得し「2年分の走りができました」と、満足そうに胸を張った。

福島県は、64年東京オリンピック(五輪)マラソンで銅メダルに輝いた円谷幸吉さん、08年北京五輪マラソン代表の佐藤敦之や今井正人、五輪には届かなかったが藤田敦史、柏原竜二らの名ランナーを輩出してきた。安西秀幸監督は選手に「福島の代表になるのは五輪選手になるより難しい。その中で選ばれるのは素晴らしいこと」と、選手に伝えてきた。昨年末の高校駅伝で3位入賞を果たした学法石川からも3人が出走し、期待以上の活躍を見せた。さらなる飛躍を期し「若い選手が多いので、これから駅伝王国福島を再構築できるいいレースができた」と言葉に力を込めた。