男子110メートル障害で高山峻野(24=ゼンリン)が13秒36の日本タイ記録をマークした。追い風1・9メートルの決勝で優勝。今秋の世界選手権(ドーハ)の参加標準記録を突破した。

自己記録を0秒08縮めた17年世界選手権代表は「自己記録を出したのはうれしい」。速報タイマーで出された数字は13秒39だったが、一気に0秒03縮まった。ただ日本タイ記録止まりで、新記録に届かなかった。「どうせなら35にいけよと思いました」と笑いを誘った。

ただ手放しでは喜んでいない。公認記録となったとはいえ、フィニッシュ後は追い風2・0メートルを越える参考記録と思うほど追い風の体感は強かった。「風が強かったので、その点はうれしくない。普通の風でももっと戦えるようになりたい」と謙虚だった。

とことん控えめな性格。次戦は3週間後の日本選手権(博多の森陸上競技場)に挑む。セイコーゴールデングランプリ大阪では参考記録ながら、13秒26を出した泉谷駿介(順大)には「勝てる気がしない」とぽつり。過去に日本選手権は2度制覇し、日本記録保持者となっても「若い人に引っ張ってもらって、後ろからついていきたい」。まずは疲労回復に重点を置き、調整する。「風邪をひかないように。今年に入り4回ぐらいひいているので」と話した。