次は世界に牙をむく。陸上の日本選手権で40年ぶりに男子100、200メートルの2冠を達成したサニブラウン・ハキーム(20=フロリダ大)が1日、福岡市内で秋の世界選手権(ドーハ)の代表内定者会見に出席。赤と黒のしま模様の日本代表新ユニホームの感想を問われ「虎のような柄。虎のように速くフィールドを駆け抜けられたら」。100メートルでは日本人初の決勝進出の期待が懸かる。「やはり決勝に行くには9秒台は不可欠。準決勝で自分の走りができるか」と語った。

国内の高校を卒業後、米国の大学に進学し、成長を遂げた。NBAドラフトでウィザーズから日本人初となる1巡目、9位で指名された八村塁(21=ゴンザカ大)も同じように道を切り開いた。

「知ったのは、ついこのあいだ」とした上で「そういうチャレンジをしている人がいて、成功をしている。自分だけでなく、いろんな方面で頑張っている人がいる。刺激にもなります」。また「そういう道をたどれば、人として成長をできる」と次世代へのメッセージも込めた。競技は違えど100メートル決勝の舞台に立てば、八村に匹敵する衝撃を与えることになる。

近日中に離日しフロリダ大へ。日本陸連はダイヤモンドリーグ・ロンドン大会(20、21日)の400メートルリレー出場を打診中。実現すれば、初の代表でのリレー出場となる。【上田悠太】