表情は晴れやかだった。男子のマラソン・グランドチャンピオンシップで3位だった大迫傑(28=ナイキ)が17日、都内で会見した。2日前の激闘について「思っていた順位とは違うけど、やり切った部分がある。僕も含めて30人が走った。プロセスの中でプレッシャーと戦ってきたり、すごく大変な瞬間だったと思う。そういうのを共有できたことはすごく、みんなにとっても、僕にとってもすごく価値のあるものだった」。レースは前半で無駄な力を使ったことを反省した。

41キロすぎで逆転を許した服部はレース後に「大迫さんが後ろを振り返ったので、チャンスがあると思った」とデッドヒートを回想している。後ろを確認した行為が勇気を与えてしまった勝負の分かれ目のようにも思われるが、自身の認識は違う。その場面について問われ「仮に僕が振り向いていなかったとしても、あそこから僕は失速している。あまり変わらなかったのではないか」。東京オリンピック(五輪)代表の3枠目をかけた「ファイナルチャレンジ」に出場するかは未定。「待つなら待つで大変、出るなら出るで覚悟しないといけない」。今後、コーチと相談をして決めていく。

大迫、設楽悠太(27=ホンダ)ら履いた選手が好記録を出していると近年、注目を集めているナイキの厚底シューズ。その新作「ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%」について、大迫は「クッション性が上がっている。汗も吸収をしないので重さが変わらないので、非常に走りやすい」と話した。カラーは美しいピンク。「映えるから好きですね」と口にした。