昨年の福井国体少年女子A100メートルで優勝した柴田(宮城)の三浦由奈(3年)が、4日に開幕する茨城国体・陸上で大会2連覇を狙う。

6月の日本選手権では5位入賞を果たし、8月に沖縄で開催された全国高校総体では3位と、ともに女子100メートルの全国舞台で結果を残してきた。しかし、総体終了後は「総体で気持ちが盛り上がった分、消化しきれていない気持ちがあった」と練習に身が入らない時期もあった。気分が停滞したまま、8月末に福島で行われた東北総体に出場し、唯一の11秒台を出しての優勝も、満たされなかった。「大会後にこんな気持ちになった原因を深く考えた。今、ようやく国体に向けてモチベーションを上げて頑張れている」と、連覇のかかる大舞台に向けて、順調に状態を高めている。

日本選手権の準決勝は、今季ランク1位の土井杏南(23=JAL)に次ぐ2位で通過し輝きを放ったが、昨年の国体以降は全国舞台での優勝がない。三浦は「今は御家瀬緑(みかせ・みどり=北海道・恵庭北3年)ちゃんが期待されている。自分は挑戦者という意識なので、(国体2連覇の)プレッシャーはあまり感じていない」と話す。御家瀬は日本選手権で29年ぶりに高校生優勝を果たし、総体でも優勝と全国2連覇中。国体優勝で3冠を狙う強敵だ。

三浦は「日本選手権でも総体でもスタートで負けている。スタートから楽しみながら走って優勝したい」。国体では日本女王の3冠を阻止し、自身の2連覇で有終の美を飾ってみせる。【相沢孔志】