日本は37秒43の3位でアジア新記録をマークし、銅メダルを獲得した。メダルは前回の銅に続く2大会連続となった。

1位は37秒10の米国、2位は37秒36で英国が入った。

日本は37秒78だった予選から第1走者を小池祐貴(24=住友電工)から多田修平(23=住友電工)に変更。第2走者からは変わらず、白石黄良々(23=セレスポ)、桐生祥秀(23=日本生命)、サニブラウン・ハキーム(20=フロリダ大)の布陣。自己記録9秒98の小池は状態が上がらず、外れたが、桐生とサニブラウンと自己記録9秒台が2人。「お家芸」のバトンワークに、個の強化を進めた形で挑む大会だった。100メートルで9秒97の日本記録を持つサニブラウンは、代表として挑む初のリレー。200メートルの内定を辞退し、課題だったバトンワークの練習に費やした。予選の3日前と、前日に合わせ、不安を無くしていた。

メダルこそ手にできたが、今大会で浮き彫りになったのは、各国のレベルの高さだった。それは予選の時点で明白になった。決勝進出の8チーム中、7チームが37秒台。残る1チームも100メートル金のコールマン、銀のガトリンら個の力で最強の米国だった。ナショナルレコードを南アフリカは0秒59更新する37秒65、打倒日本に燃える中国も37秒79で新記録だった。

日本が銀メダルを獲得したリオデジャネイロ五輪は予選通過ラインは38秒19で、前回の世界選手権は38秒48だった。それが今回は2組6着のカナダが37秒91でも、タイムで拾われなかった。黄金時代を築いてきたジャマイカまでもボルトが抜けて、38秒15の1組5着で敗退。全体のレベルは飛躍的に向上した。

だからこそ、この結果も油断などできない。1年後の五輪へ向けても、各国が強化を図ってくることが見込まれる。それに負けない強化を日本も進めていく。