2020年東京オリンピック(五輪)の準備状況を監督する国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会のジョン・コーツ委員長(オーストラリア)が16日、ドーハで共同通信の取材に応じ、猛暑対策でマラソンと競歩を札幌開催に変更する案について「選手を最優先に考えている。国際陸上競技連盟が早急にコース計画を練って実行する」と実現に自信を示した。

調整委員会は30日から3日間、東京都内で開催予定。大会組織委員会の遠藤利明副会長は「合意していくしかない」と前向きな姿勢を示した。

コーツ委員長は、中東ドーハで行われた陸上の世界選手権のマラソン、競歩で棄権者が続出したことが決定打となり、先週から新たな計画に向けて動きだしたと明らかにした。五輪開幕まで10カ月を切っての異例の判断だが「問題にはならない。選手からも歓迎されると思う」と強調した。

コーツ委員長は、東京都の小池百合子知事や国際陸連のセバスチャン・コー会長には変更案発表直前の16日朝に伝えたと明らかにした。一方「先週には北海道出身の(橋本聖子)五輪相が前向きであることも知った」と述べ、一部の大会関係者とは調整していたことを示唆した。

マラソンの開始時刻は招致段階の計画の午前7時半から前倒しされていたが、元に戻す可能性も示した。現在は男女マラソンが午前6時、競歩の男子50キロが5時半、男女20キロが6時となっている。競技日の変更は「現時点では考えていない」とした。

開催地変更の背景について、札幌市に1972年冬季五輪や2017年冬季アジア大会、北海道マラソンの開催実績があることなどを挙げ「知事や市長に非常に理解があることも分かっていた」と述べた。(共同)