道産子最速スプリンターが故郷で東京オリンピック(五輪)でのメダル獲得を誓った。陸上短距離の小池祐貴(24=住友電工、小樽市出身)が30日、札幌市内でイベント「父子チャレンジアカデミー」に参加。自身初の五輪出場に向け「手を尽くせばメダルを狙えるかというところまでは持っていける。メダルを目指してしっかりやっていきたい」と力を込めた。

昨年のアジア大会を制した200メートルが本職だが、今季は7月に100メートルで9秒98を記録し日本勢3人目の10秒切りを果たした。注目度が急上昇し「本当に日本って9秒台が好きだなって思う」と困惑しながらも「今後慣れていかないといけない」とトップアスリートとしての自覚も増した。

短距離2種目での決勝進出を目指した初の世界選手権では100メートルが準決勝、200メートルは予選で敗れた。銅メダルを獲得した400メートルリレーでは決勝でメンバーから外れた。ドーハから帰国後は来季を見据えた練習を重ね「去年よりも世界の舞台で良い走りができると思う」と進化を図る。

この日は同郷の10種競技、右代啓祐(33=国士舘ク)をも「すげえな、これできないとな」と感心させる走りで子どもたちを魅了した。小池は「思い出に残るように(動きを)大げさにやりました」。五輪の舞台でもインパクトを残すため走り続ける。【浅水友輝】