<自己記録2時間58分15秒の一般ランナーの声> 東京五輪の年に行われる1度限りの東京マラソン。記者も当選していたが、出場できなくなった。17日は、そわそわしながら公式サイトを頻繁にチェック。同日中に発表され、18日にランナー向けのメールも届いたが、1通目では21年大会の出場権を知らせる文言が「2012大会」と誤植。運営側の混乱もうかがえた。

1月中旬にハーフ、16日はフルマラソンを走り、仕事の合間を縫って調整していた。突然、目標がなくなった喪失感は大きい。国内レースでは高額な参加料1万6200円も戻らない。返金なしは“マラソンあるある”とはいえ、痛い結末。ただ、来年の出場権をこの時期に得ることはできた。好記録が出やすい東京マラソンは倍率10倍を超える人気レース。私も7度目の応募で今回が2度目の当選だった。2年連続で当たる可能性は低い。

抽選結果に一喜一憂し、毎年の出走大会選びに悩む一般ランナーにとっては、ウイルス感染の危険を回避しつつ、2倍の金額で国内屈指の大会の出場権を得たと考えれば、高くない気もしてくる。準備期間は1年延びた。早期収束を願いながら、全てを前向きにとらえて再び、仕事の合間に走り込みたい。

【サッカー担当=松尾幸之介】