08年北京五輪の陸上男子400メートルリレー銀メダリストの塚原直貴氏(34)が新型コロナウイルスに感染した。31日、富士通が発表した。

前日30日から保健所の指導のもと感染症指定医療機関に入院しているという。

富士通によると、塚原氏は28日午前9時ごろから午後4時時ごろまで三重・鈴鹿市内において講習会に講師として参加した。その後、同日午時6時ごろ、体調不良と発熱のため県内の病院で診察を受けた。29日になっても熱が下がらず、所管保健所の指導のもとでPCR検査を受け、30日に感染が確認された。

また塚原氏が23日から25日に出社した同社の川崎工場については、保健所の指導のもと、消毒実施などの対応を実施しているという。

富士通は従業員のプライバシー保護のため、感染者の氏名は公表していないが、今回は塚原氏本人から「自分の感染をお知らせすることで陸上競技関係各位をはじめ、多くの皆様に感染拡大防止に向けた取組みの重要性をあらためてご認識頂けるのであれば公表したい。また、自らの感染による皆様へのご迷惑を最小限に止めたい」との申し出があり、例外的に公表することにしたという。

16年に引退した塚原氏は現在、富士通の陸上部でアドバイザーを務めている。【上田悠太】