昨年の全国高校総体陸上男子走り高跳び銀メダルの太田蒼翔(あおと、静岡・浜松市立3年)が、高校日本一の座を目指し、再始動した。1日から部活動が再開され、「久しぶりに、みんなと練習ができて楽しかった」と笑顔で話した。

休校期間中は、磐田市内の自宅で主に筋力・体幹トレーニングを行ってきた。1週間のうち2~3日は、他校の走り高跳び選手と合同練習。目標の全国高校総体優勝を目指して努力を重ねてきたが、その最中に同大会と県高校総体の中止が決まった。「覚悟はしていたけど、悔しかった」と振り返った。

それでも顔を上げ、次の目標へと気持ちを切り替えた。「まだ国体(10月、鹿児島)とU18日本選手権(10月、広島)が残っている。そこに向けて、練習していきます」。来月18~19日には、県高校陸上競技対校選手権が袋井・エコパスタジアムで行われる。「自己ベスト(2メートル08)を超え、2メートル10センチ台を出したい」と意気込んだ。

中学3年時には、全日本中学校陸上選手権やジュニア五輪で優勝。試合では、同学年に負けたことがないと話す。「試合に勝つだけでなく、日本高校記録(2メートル23)を塗り替えたい」。高跳び選手らしく、大きな目標も跳び越えてみせる。【河合萌彦】

◆太田蒼翔(おおた・あおと)2002年(平14)10月4日、磐田市生まれ。竜洋中入学後に陸上を始め、3年時に全中とジュニア五輪の走り高跳びで2冠。浜松市立高では、昨年の全国高校総体男子走り高跳び決勝で自己ベストの2メートル08を記録し、準優勝した。180センチ、67キロ。血液型B。家族は両親と妹。