女子100メートルで道勢唯一決勝に進んだ石堂陽奈(立命館慶祥高3年)は11秒81で7位だった。初出場だった昨年8位からは順位を1つ上げたが「タイムも順位も良くなかったので悔しい」。自己記録11秒56を持つ高校生スプリンターは目を真っ赤にはらして振り返った。

新型コロナウイルスの影響で短距離2種目での優勝を目指した高校総体がなくなった。一時は「気持ちは落ちていた」というが、気持ちを切り替え「日本選手権優勝」へと今季の目標を上方修正して臨んだ大会。昨年優勝の御家瀬緑(19=住友電工)や同2位の土井杏南(25=JAL)が準決勝までに敗退。コロナ禍でトップ選手でもコンディションを合わせるのに苦慮する中、足の痛みを抑える痛み止めを服用しながら2年連続で決勝に進出。同日の200メートルを棄権してまで懸けたが「レースになるとなぜか自分の走りができなくなった」と言葉を振り絞った。

次戦は23日開幕の全国高校大会(広島)を予定する。この日決勝に進出した他の高校生3人とも争う舞台になる。石堂は「100メートル、200メートルで目標の日本高校新を出して優勝できるように頑張りたい」と前を向いた。