けがから完全復活した秋田泉中・三浦夏恋(かれん、3年)が女子200メートルで6位になり、全国初入賞を飾った。予選は25秒48(追い風1・8メートル)、決勝は25秒26(向かい風1・1メートル)。「レースになると自信を持って実力以上に走れる」と強い気持ちで、全国の強豪の胸を借りながら中学ラストレースを締めた。

コロナ禍で4月に全日本中学校陸上競技選手権(全中)中止が発表され、6月には追い打ちをかけるように腰椎分離症に。「夏は走れなかったし、今年は大会に出るのを諦めていた」。それでも体幹中心に筋トレを続け「以前は体がぶれやすかったけど、後半もぶれずに走れるようになった」とパワーアップ。9月に全力疾走を解禁し、力試しの場として今大会に臨んだ。

走るのが好きで200メートルと400メートルの選手だった母に勧められ、小学5年で陸上を始めた。昨年の全中は予選で自己ベスト25秒14を出したが準決勝敗退。「陸上を好きでやってきたけど、なかなか決勝にも出られなかった。中学最後で自信を持って楽しく走り、結果につながった」。高校では「全国優勝できる選手になりたい」とさらなる飛躍を誓う。【山田愛斗】