コロナ禍での箱根駅伝予選会は、徹底した感染症対策を敷いて行われた。

例年は陸上自衛隊立川駐屯地をスタートし、市街地を経て国営昭和記念公園へとゴールしてきたが、今大会は駐屯地内の周回コースで実施。スタート時も「密」を避けるため、前後左右の間隔を空けた状態を確保しての異例の号砲となった。

1年次から予選会を走ってきた中大・池田勘汰主将(4年)は今回のコース変更を踏まえ、通常とは異なるレースプランで臨んだ。「これまでは最後に公園での起伏があるので、前半は抑え、ラスト5キロにしっかり上げていけるようペース配分していた。コースがフラットな今年は10キロ過ぎから徐々に伸ばしていった」。チームメートとの集団走を引っ張る役割を果たし、予選2位通過につなげた。

無観客開催で声援のない中での疾走となったが、「自分たちがやることは1つ。予選を突破するだけ」(池田主将)。レースに集中しつつも、「出発のときに見送りをしてもらったし、どこかで応援してくれているというのは自分たちの中に持っていた」。リモート形式で行われた記者会見で、こんなふうに心境を明かした。