専大は7年ぶり69回目の出場を果たした。10時間33分59秒の10位。予選通過ラインのギリギリで突破を決めた。

結果発表後のインタビュー。1時間2分54秒で、チーム2位、全体56位だった茅野雅博主将(4年)は「まだ通過したという実感はない。まだ夢じゃないかと思っている」。正月の箱根路はシード権獲得を目標に掲げた。滑り込んだ舞台で下克上を狙う。

チームスローガンは「伝統への挑戦」。そこには箱根に出場できなかった7年間を打破する思いを込めた。茅野主将は「7年間をいい意味で壊して、新しい専修大として予選会に挑んだ」。今までは週1日に必ず「1日休み」の日があったが、それを廃止。「毎日練習」に取り組んだという。コロナ禍では「Zoom」を使用し、補強トレーニングを実施することで、遠隔でも一体感と高い意識を保った。

今季からは3月に引退した五ケ谷宏司さん(32)が外部コーチに就任。マラソンで2時間9分21秒の自己記録を持つOBが、チームに加わったのも改革を進める上で大きかった。2016年に就任した長谷川淳監督は「長い間、出ていなかった。いろんなスタッフの箱根に出たいという気持ちが形になった」と語った。1939年(昭14)に総合優勝した古豪は、これから新しい伝統を築いていく。