浜松商が2時間11分13秒で4年ぶり17度目のV。1区尾崎健斗(3年)が、2位に1分23秒もの差をつける快走で、優勝に大きく貢献した。浜松商と女子の常葉大菊川は、来月20日に京都市で開催予定の全国大会に出場する。

浜松商の尾崎が、圧巻の走りを見せた。スタートから軽快に走りだすと、4キロ過ぎからは独走状態に。単独走となっても気持ちを切らさず、1区区間10キロを29分52秒の好タイムで走りきった。自身の走りを「30分25秒を設定していたので、合格です」と評価。チームも4年ぶりの県制覇を果たし「本当に優勝できると思っていなかったので、驚きとうれしさが両方です」と笑った。

大会までは不安ばかりだった。練習で思うような記録を出せず、不満が募った。大会1週間前の練習中には、右足を捻挫。2~3日走れず、マイナス思考に陥った。レース前には、仲間に「あまり期待しないでね」と弱気なコメント。その中での好走に「良いサプライズを与えられたかな」と満足そうに話した。

今年1月の都道府県駅伝に1区で出場。区間タイ記録と好結果を出し「それが成功体験になり、もっと上を目指そうとなった」。駅伝に向けて調整するため、先月の全国高校陸上出場を回避したため、都大路が3年生となって初の県外選手と対する舞台となる。「楽しみです。良い勝負ができるよう、準備を大切にしていきたい」。全国の猛者に挑むため、県高校NO・1ランナーがギアを上げる。【河合萌彦】