男子マラソンの川内優輝(33=あいおいニッセイ同和損保)は嘆きが止まらなかった。21日、都内で行われた八王子ロングディスタンスの1万メートルに出場。中盤から粘れず、失速し、30分17秒61だった。レース後はガックリうなだれ、発する声は沈みきっていた。

「想定していた最悪を上回る最悪」「酷いですね」「本当にダメですね」「今日はどうしようもない」

暖かい日差しに風もあって、タイムを出すには厳しい気象条件だった。さらに今月3日と7日にフルマラソンを完走。とはいえ、自己ベストから約1分15秒も、遅れるショックは大きかった。今季はスピード強化に重点を置き、29分30秒は狙えると考えていた。

12月6日には福岡国際マラソンに出場する。収穫も「ないです」と残ったのは不安材料ばかり。「これでは最初の10キロも先頭に付けない」と笑顔はなかった。