第97回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)に向けて、駒大が15日、オンライン会見を行った。

11月の全日本大学駅伝では5時間11分8秒の大会新記録で6年ぶりに優勝した。アンカー勝負を制して立役者となった田沢廉(2年)は希望区間に3区を挙げ、「区間賞、区間新記録を狙いたい。流れをつくり、流れを変える走りをしたい」と意気込んだ。

1年生だった昨年も3区を走って区間3位。7人抜きの力走も、本人としては満足できない結果だったという。「去年は悔しい思いをした。経験値プラス、その思いを晴らしたい」。1年前の経験を糧に、さらなる飛躍を誓った。

エースの発言を受けて大八木監督は「田沢は流れを変えられる選手。どこに置けば最もレースが動くのか考えて配置したい。準エースたちの体調も考慮していく」。チームメートたちの状態も見極めたうえで、最終判断を下す構えだ。

田沢は今月4日の日本選手権1万メートルでは27分46秒台で8位。健闘したと評価する声も聞こえるが、優勝を目指していた本人としては「現実をしっかりたたきつけられた」。それでも収穫は感じたようで、「日本のトップランナーと走れたことで、レースの運び方など勉強になった。そこで得た経験を箱根で生かしたい」。

駒大は往路優勝、総合3位以内を目標に掲げている。「エースがしっかり走らないと目標をクリアできない。自分の走りで貢献したい」と田沢。持ち前の安定感を発揮し、チームに勢いをもたらす。【奥岡幹浩】