東京国際大のヴィンセント・イエゴン(2年=ケニア)が1時間5分49秒の区間新記録で「花の2区」(23・1キロ)を制した。昨年の3区に続く2年連続の区間賞を獲得した。

14位でタスキを受けると6・8キロで2位集団を一気に置き去りにし、9・2キロでトップに。歴代5位となる14人抜き(学生連合を含む)の爆走で戸塚中継所に駆け込んだ。倒れ込むことなく余裕の表情だった。

2区では昨年、相沢晃(東洋大)が箱根駅伝100年の歴史で初の「5分台」となる1時間5分57秒の区間新をたたき出した。09年モグス(山梨学院大)の1時間6分4秒を11年ぶりに更新し話題になったが、ヴィンセントは8秒上回り、わずか1年で大記録を塗り替えた。

レース後は「去年3区で今年は2区。去年はそこまで難しいコースではなかったんですが(坂がある)今年はチャレンジングなコースでした。もちろん、きつかったです」と回想した。

区間賞と驚異の14人抜きに関しては「まずは良かったです。今年、最初のレースだから。モチベーションを上げるために、いい記録を作りました」と、当初は2区にエントリーされていたルカ・ムセンビ(2年)の通訳を介して語った。

◆ヴィンセント・イエゴン 2000年12月5日、ケニア生まれ。チェビルベルク中高から19年4月に「言葉と練習方法を学ぶため」来日。昨年の3区は森田歩希(青学大)が保持していた区間記録1時間1分26秒を2分1秒更新。東京国際大史上最高の総合5位に貢献した。好きな和食は牛丼。愛称ヴィンちゃん。究極の目標は「世界平和」。68キロ。血液型AB。