創価大駅伝部の主務を務める豊福妙香さん(4年)は、チームの準優勝に笑顔を見せた。「大満足。練習以上の力が出たというより、練習通りの力が出せたと思う。みんなが安定した力を出せれば、目標の総合3位に入れると思っていた」。

今大会に出場した全21チームで唯一の女性主務。抜てきの理由について榎木監督は「気配り上手で厳しいこともしっかり言え、1歩先のことを考えて動ける。チーム作りの要の適任者が、たまたま女性だったというだけ」と話す。

主務の仕事は多岐にわたる。他のマネジャーへの指示や選手のフォロー、大会エントリーや合宿の手配のほか、選手の練習タイムの計測や、練習後には心拍数などのデータ入力。頭や手が休まる暇はないが、「この仕事が大好き。4年間やってきて良かった」。

高校時代はバスケ部で、ガードなどのポジションを務めた。創価大にとって2度目の箱根出場となった4年前の大会をテレビ観戦し、同部マネジャーを志した。卒業後は不動産企業の営業職に付く。陸上部マネジャーとしての日々は「楽しかった」。裏方として、4年間全力で走り抜いた。【奥岡幹浩】

◆豊福妙香(とよふく・たえか)1998年(平10)12月20日生まれ。福岡・久留米高から創価大教育学部に入学し、駅伝部マネジャーとなり、19年11月から主務を務める。座右の銘は「邁進一筋」。家族は父、母、9歳年上の姉。