名古屋ウィメンズマラソンで初出場初優勝を飾った松田瑞生(25=ダイハツ)が、周囲からの祝福をかみしめた。レースから一夜明けた15日、名古屋市内で心境を語った。連絡は200件を超え「大人になったな」「感動した」「私も泣いた」という言葉が大半だったという。反響を実感し「そうやって周りの人たちを巻き込むぐらい、自分の気持ちが表にでるような走りができた時に『何か伝えられるものがあったんだな』って思い、とてもうれしかったです」と振り返った。

鍼灸(しんきゅう)師の資格を持ち、支えてくれる母明美さんには「今回の体について『いつもと違う』と言って褒められました」と明かし、レース前から手応えがあった。当日、画面越しに応援していた母からは「あんた泣きすぎやわ。もうちょっとかわいく、笑顔で映ってほしかったわ~」と連絡があったといい、松田は声のまねをして笑わせた。

今大会は強い向かい風の中で自己ベストに4秒迫る2時間21分51秒を記録。山中美和子監督(42)は「まだ25歳で若い。うまく気持ちにメリハリをつけて。ずっとストイックにやる選手だと思うので、その辺りは緩急を付けながらやりたい」とさらなる飛躍に期待を込めた。【松本航】