山県亮太は(28=セイコー)は10秒36の2着だった。

スタートは鋭く前に出たが、後半はまだ本来の伸びではなかった。天気は大雨。条件は悪く、湿気を多く含んだ重たい空気だった。向かい風0・1メートルだった。

山県は「外で100メートルを走るのは本当に久しぶりだった。ちょっと緊張しました。今日の走りは特に中盤以降が少し硬くなってしまった。その辺が修正点かなと思います」。屋外でのレースは昨年8月のセイコーゴールデングランプリ以来だった。

19年は腰を痛め、右足首の靱帯(じんたい)も断裂した。昨年も右膝を痛めていた。過去2年は故障に苦しむ。まずは東京オリンピック(五輪)の参加標準記録(10秒05)が目標だ。昔から故障へ乗り越えて強くなってきた。今回も、また昔の自分より成長できる手応えはある。「まだ(参加標準)記録を切っていない。1試合1試合調子を上げ、日本選手権までに記録を切って、日本選手権で代表の切符を手に入れられるように頑張ります」。そう復活を誓った。

1着は10秒35でケンブリッジ飛鳥(27=ナイキ)だった。