“アウェー”の応援を、鈍感にプラスに考える。陸上の織田記念(29日)の会見が28日、会場の広島・エディオンスタジアムで行われ、男子100メートルの桐生祥秀(25=日本生命)は「お客さんも多分、山県さんの応援が多い。(応援を)桐生だと思って走りたい」と笑った。

100メートルには山県亮太(28=セイコー)、小池祐貴(25=住友電工)、多田修平(24=住友電工)らがエントリー。大会は有観客で、特に地元・広島出身の山県には多くの拍手、応援が注がれることが見込まれる。

織田記念は京都・洛南高3年時に衝撃の10秒01を出した大会だ。「好きな競技場」という。その後、山県とは日本人初の9秒台の期待を背負い、切磋琢磨(せっさたくま)してきた。数多くの直接対決をしてきたが、織田記念を舞台に争うのは、あの時以来、8年ぶりとなる。

3月の日本室内選手権では左膝裏に違和感が出て、決勝を棄権したが、「いい感じで上がっていた」と状態は問題ない。「今シーズンのいい流れを作れれば満足。優勝すればタイムも付いてくる」と力を込めた。