国立競技場で開催される陸上の東京オリンピック(五輪)テスト大会を翌日に控えた8日、会見がオンラインで行われ、女子5000メートルに出場する新谷仁美(33=積水化学)は「1万メートルのためにも、世界と勝負する意味でも日本記録を意識したペースで臨んでいきたい」と抱負を述べた。

昨年12月の日本選手権1万メートルで30分20秒44の日本新記録を樹立し、東京五輪の代表に内定している。五輪本番ではメダルを目指しており、そのためには5000メートルで日本記録14分53秒22(05年福士加代子)を塗り替えるのは最低条件と位置付けている。

現在のベストである日本歴代2位の14分55秒83を出した時は最後にペースアップする形だった。その時よりも、今回は序盤から少し速いペースで押していく展開を描く。最後にどれだけ粘れるかが重要。「しっかり勝負も勝てるように意識をしていきたい」と語った。

コロナ禍での開催になる。「今スポーツに対してポジティブに思ってくださる方がいるということは、当然、ネガティブにいっている方もいらっしゃる。普段、応援してくださる方だけでなく、ネガティブに思っている方の気持ちにも両方に寄り添えるような形で競技をしたいと思っている。競技だけでは表現できない部分は、言葉でしっかり、自分の意思を持って述べていきたい」との思いも語った。