陸上の17年世界選手権男子400メートルリレー銅メダリストの藤光謙司(35=ニューネックス)が12日、現役引退を発表した。

「約22年間続けてきた陸上選手としての競技活動に区切りをつけることに致しました。東京オリンピック出場に向けて日々トレーニングを行ってきましたが出場は叶いませんでした。叱咤激励し、挑戦を応援し続けて支えてくださり本当にありがとうございました」とコメントした。

200メートルでは日本歴代4位となる20秒13の自己ベストを持ち、16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)に出場。4度目の出場となった17年の世界選手権では、400メートルリレーの決勝で急きょ、起用されて銅メダルに貢献した。「体は消耗品」という考えを持ち、練習量を少なくするスタイルで、20代後半から花開いた。疲労回復に金箔(きんぱく)を貼るなど独自路線を歩んできた。近年は美容やファッションなどの分野にも進出し、フジテレビ系「逃走中」に出演するなど競技以外にも幅広く活動していた。今季は膝の状態が悪く、東京五輪の最終選考会を兼ねた日本選手権(6月)には出場できていなかった。

また藤光は「競技を通して多くの経験をさせていただき成長できましたことに感謝を感じております。次のステップに進むことになりますが引き続き応援していただけたら幸いです。今後につきましては追ってご報告させていただきます」とコメントした。