帝京大2年時の18年に箱根駅伝8区を走った経験を持つランニング×コメディー系ユーチューバー、たむじょー(24)が2日、往路を振り返り、母校の史上最高2位に拍手を送った。

「正直、出雲(8位)、全日本(13位)の結果を踏まえて、今回は厳しいかなと思っていた。『世界一諦めないチーム』というテーマを実現できた往路。3区の遠藤選手も去年の区間賞同様の走りで湘南の風になったし、5区で2年連続区間賞の細谷選手も頑張りましたが、もっとも勢いを付けてくれたのが2区の中村選手」。

1区小野の集団から離れなかった8位の粘り、4区寺島も区間14位ながら最後2キロの踏ん張りを評価。だが、エース区間で8位ながら執念の走りを見せた中村風馬をMVPに挙げた。

「権太坂を過ぎた一番苦しいところからのタイムが、区間全選手で一番速かったと聞いた。外国人留学生にも負けなかった4年生の姿は、3区以降もつながった。当然、細谷もすごい。彼が1年生だった8月上旬の群馬・万座合宿を思い出します。アップダウンが多く1年で一番厳しい30キロ走。当時は走力があまりなかったのに、登りの時ほど上級生に淡々とついてきた。2年連続区間賞に挑んだこの1年は重圧もあったのに自信も感じられていた」

戦前の優勝予想は駒大を挙げていたが、優勝争いはいかに。帝京大は総合4位が過去最高だ。

「青学大は全員が1万メートル28分台の持ちタイムで、昨年も復路優勝しているように層が厚い。他の大学が追いつくのは難しく、逃げ切ると思う。帝京大もゼロではないが厳しい」

青学大有利とみたが、後輩への期待は高まる一方。

「橋本主将が復路(8区)に控えているのは精神的にも大きい。橋本とは大学時代に3000メートル障害の練習を一緒にやっていた。積極的に聞いて即実践する男。すぐに良いものは取り入れ、2年生から急成長した。僕も中野監督から教わった股関節のストレッチ法を教えたことがあります。なんとか総合3位以内は、やってくれるはず」

シード権争いも9位東洋大から14位国士舘大まで、1分15秒差の大混戦だ。

「重圧の中で、選手がミスしないことが大事。でも前を追わないとダメ。順位が10位、9位になったとしても、『もう1つ、もう1つ』と上を狙う気持ちを持てるかがカギ。安心すると足元をすくわれる」

自身は昨年に続いてユーチューブ生配信で、箱根を盛り上げた。視聴者数は6万超。最大2500人超がコメントを寄せ合った。

「僕も箱根の面白さを日本、世界に伝えたい思いがある。全選手を応援していますが、母校の頑張りで僕自身も新年の良いスタートをきれました」

 

◆たむじょー(本名・田村丈哉=たむら・じょうや)1997年(平9)4月2日生まれ、千葉県柏市出身。市船橋-帝京大。2年時の18年箱根駅伝8区は区間11位。卒業後はユーチューバーとして活動し、登録者数は約7万5000人。自己ベストは5000メートルが13分58秒25、1万メートルは28分48秒91。177センチ。