青森県板柳町出身で陸上女子長距離で五輪に4大会連続出場したレジェンド、福士加代子(39=ワコール)が笑顔と涙の「駅伝ラストラン」で故郷青森のタスキをつないだ。

【都道府県対抗女子駅伝】京都が優勝 群馬・不破聖衣来は13人抜き/詳細>

1月30日の大阪ハーフマラソンを最後に第一線を退く意向を表明しており、カウントダウンが始まっている。「颯爽(さっそう)と走りたかったのに、どたどたでした」。25位でスタートも、順位を3つ落とす28位でフィニッシュ。「思いのほか順位を落としたのが私でごめんなさい」と、ちゃめっ気たっぷりに謝罪した。

レース中は時折涙を流す場面もあったが、ゴール地点の競技場に戻ってくると笑顔で手を振り、かみしめるように走った。都道府県対抗駅伝では計6度区間賞を獲得。そのうち5度は9区でマークした。04年に刻んだ30分52秒は、18年間にわたって抜かれていない不滅の記録だ。今大会は区間34位の34分3秒と振るわなかった。それでも「思いのほか、青森県チームがすごい良くてびっくりした。40番台で受け取る練習をしていたが、まさかの20番台で来て抜かれるという経験もしました。しんどかったです。でも楽しかったです」。福士節は最後まで健在だった。