日本陸連は29日、理事会で7月に米オレゴン州で行われる世界選手権と、9月に中国・杭州で行われるアジア大会の男女マラソン代表を決定した。日本記録保持者の鈴木健吾(26=富士通)と一山麻緒(24=ワコール)の夫婦は、そろって世界選手権の代表に選出された。

理事会後のオンラインで会見に臨んだ鈴木は「初めての日本代表でとてもワクワクしている」と心境を明かし、一山は「2人で世界選手権に行きたいねと話していたのでうれしい」と笑みを浮かべた。2人は昨年12月に結婚を発表。6日の東京マラソンでは2人で合計タイム4時間26分30秒を記録。夫婦でのギネス世界記録を更新し“最速の夫婦”となった。

距離が近づき、気持ちも高まっている。一山は3月31日限りでワコールを退部・退社し、4月1日付で資生堂に加入。拠点を京都から、夫と同じ関東に移す。一山の決断に、移籍の相談を受けた鈴木も「より2人で高め合っていけると思ってるので、2人で頑張っていけたら」。夫婦で挑む世界の舞台。一山は「(2人の)共通の目標は、ケガをしないでスタートラインに立つこと」と“夫婦安泰”を願った。【佐藤礼征】