男子1万メートルで高校歴代3位の記録を持つルーキーの吉居駿恭(中大)が、大学初レースに臨んだ。

同種目に出場して28分56秒95で8位だった。序盤は先頭集団に食らいついたが、徐々に離されて思うようにタイムを残せず「大学初戦で少し守りに入ってしまった」と悔やんだ。

2学年上の兄は、1月の箱根駅伝で1区区間新記録を打ち立てた吉居大和(中大)。自身も仙台育英高では1年時に兄とともに全国高校駅伝を優勝。3年時の昨年11月には、1万メートルで高校歴代3位の28分11秒96をマークした。

この日はスクリーンに映し出される自身の姿を見て「兄を見ているようだった」と笑顔。兄の箱根での活躍については「悔しい。負けられない」と対抗心を燃やす。来年の箱根駅伝では1~3区を走りたいという。兄弟でのタスキリレー実現についても「そういう気持ちはありますね」と意欲を示した。

中大陸上競技部の藤原正和監督は「勝負レースを体験できて良かった」とねぎらった。性格については「吉居家は素直。兄も真面目だけど、兄よりもストイックな感じ」と説明した。

大学生活は始まったばかり。恭駿は「世界を見据えて戦えるようにトレーニングしていきたい」と今後を見据えた。