消えた優勝旗は結局、新たに作り直されることになった。日本実業団陸上競技連合は26日、所在不明となっていた全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の優勝旗と同様のものを作製すると発表した。この日にオンラインで開催された理事会で決議された。費用については、紛失した富士通が負担すると申し出ている。

連合関係者は「これから業者に発注し、見積もりを依頼する」と話す。製作費は50~60万円ほどとするとされるが、詳細が判明するのは見積もり後。同関係者は「それぐらいの金額で落ち着いてくれるといいんですが…」と苦笑いを浮かべる。

サイズは以前の優勝旗に相当する縦106センチ、横115センチ程度。製作には通常3、4カ月ほどかかるため、完成は秋の見込み。来年1月の大会までには間に合いそうだが、連合関係者は「本来ならいま、今年優勝したホンダさんの手元にないといけないもの。完成次第、お渡ししたい」。

前々回優勝の富士通から返還されるはずだった優勝旗は、昨年11月に所在不明となっていることが発覚。その後、富士通は捜索を継続してきたが、発見には至らなかった。連合は今後、保管する優勝チームに定期的な管理状況の報告を要請するなど、再発防止策を講じる方針だ。【奥岡幹浩】