女子やり投げで、木村玲奈(新潟医療福祉大3年)が55メートル40をマークして5位に入った。9月のインカレ、女子やり投げの女王。新型コロナウイルスの濃厚接触者になり、ほぼぶっつけ本番で大会に挑んでいた。

木村は満足していなかった。3投目に出した55メートル40で5位。最後の6投目で4位から順位を下げた。インカレ(9月9~11日=京都)で自己ベストの59メートル49をマークし優勝してから、ほとんど練習していなかった。大会後は1週間のオフ。その後は新型コロナウイルスの濃厚接触者と判明して、5日間の隔離生活を送った。練習再開したのは9月29日。「全助走で練習していなかったから助走がうまくいかなかった。1本も、はまるやつがなくて…」。

もっとも今シーズンの木村は絶好調だ。大学の競技会で近江高(滋賀)2年で作った自己ベスト(53メートル84)を4年ぶりに更新する54メートル08を出したと思ったら、インカレで60メートルの大台に迫る59メートル49で優勝。高3の夏にインターハイを制覇しており、高校と大学で日本一。残るのは真の日本一だが「北口(榛花=日本記録保持者)さんがいるから難しい」とちょっぴり弱気になった。

地肩の強さが木村の真骨頂。小3から滋賀・金城スポーツ少年団で軟式野球に取り組み、投手と捕手を兼任した。野球は彦根中央中2年まで続け、投げる素養は備わっていた。次の競技会は国体。「来年は60メートル台を投げたい」とすでに来シーズンの青写真も描いていた。【涌井幹雄】

■男子やり投げ横堀雅孝は4位

男子やり投げの横堀雅孝(25=新潟アルビRC)は71メートル92での4位に「上半身と下半身のかみ合わせが悪く、やりに力を伝えられなかった」。6月の日本選手権でシーズンベスト76メートル76をマークしていただけ納得はしなかった。2日後にはとちぎ国体に参加。和歌山県出身も初めて新潟所属選手として出場する。「(今季は)国体で締めくくる」とシーズンラスト大会に意欲をみせた。