駒澤大(駒大)出身の山下一貴(25=三菱重工)が2時間5分41秒で走り切り、日本人トップの7位でゴールした。日本歴代3位の好タイムを残し、自己ベスト(2時間7分42秒)を2分近く更新した。

同大駅伝チームの大八木弘明監督は、山下の快走を笑顔でたたえた。大学時代からマラソンを見据えて地道に練習を重ねており、「これは伸びると思っていた。しっかり練習出来た子なので。『将来はマラソンだ』と本人にも言っていて、こういう結果になってくれてうれしいですね」。

箱根駅伝では2年時から3年連続で2区で起用。「将来のことを考えて、プレッシャーにも強くなってほしいし、マラソンで成功してほしかったので」と理由を明かし、「いい経験をさせたかなと自分では思っています」と笑みを浮かべた。

同大で4月から監督に就任する藤田敦史コーチは、山下の箱根駅伝での“あるエピソード”を回想。

「2区を走った時に中継所に出てくるのが遅くなっちゃって、タスキを慌てて受け取って走ったことあったんですけど、あの時だって笑いながら走っていったぐらいなんで」

それを踏まえた上で「そういうメンタルを持ってる子っていうのは、やっぱマラソンには向いてますよね」と続け、大学時代からの動じない「鋼のメンタル」が、今の結果につながっていると分析した。

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