関大の宮内和哉(4年)が、男子100メートルと男子400メートルリレーの2種目で連覇を果たした。

100メートルでは、低い姿勢で飛び出してトップをキープしたままフィニッシュ。「スタートをつまずいた」と省みながらも、10秒39(向かい風0・5メートル)の好記録をマークした。

約2時間半後の400メートルリレーでも、気持ちを切らすことはなかった。目標としていた関西学生記録(38秒82)にはわずかに届かなかったものの、2位と0秒49差をつけて優勝。圧倒的な差で制した。

2種目で頂点に立った宮内は「どっちもうれしいけど、特に4継(400メートルリレー)は、大会新を出せたのでうれしかったです」とにっこり。関西学生記録の更新については「大阪選手権で狙いたい」と意気込んだ。

宮内は、昨年の世界選手権男子100メートル代表の坂井隆一郎(25=大阪ガス)の後輩にあたり、在学期間は重なっていないものの練習をともにしたことがある。高校時代にも、国体の男子400メートルリレーでバトンをつないだ。

「坂井さんは、思っていた通り速いし、めちゃくちゃ優しかった。いい印象しかない」

宮内もピッチの速さが持ち味で、その延長線上には坂井がいると確信している。

「坂井さんに憧れるというか、なりたいと思ってやってきた」

この大会で優勝することは大きな目標で「優勝できて良かった」とにっこり。喜ぶ主将を優しく見守る東佳弘コーチは「(2種目Vは)想定通り」と深くうなずいた。

ここまで好成績を残し続けている関大。69年を最後に総合優勝から遠のいているが、今年はもちろん「総合優勝」を掲げている。

第3日には、男子200メートルにリレーメンバーの山田雄大(2年)、浜田澪(3年)、松井健斗(3年)が出場予定で、1、2、3フィニッシュでのポイント獲得を狙っている。

「記念すべき100回大会なので、全員で優勝しよう。トロフィーをとろう!」

言葉を投げかけてチームを鼓舞してきた主将を中心に、54年ぶりの総合優勝を狙いに行く。