8月の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)男子110メートル障害5位入賞の泉谷駿介(23=住友電工)が同走り幅跳びに出場し、自己ベストの8メートル10(向かい風0・4メートル)で大会2連覇を飾った。ブダペスト大会5位相当の大ジャンプを決め「勝負だったので勝ち切れてうれしい」と笑顔をみせた。
神奈川・武相高3年時に八種競技で全国高校総体Vを遂げた23歳は「純粋に楽しみたい」と、2年連続で走り幅跳びにエントリー。「踏み切りがうまくいった」と、いきなり1回目の試技で従来の自己記録を10センチ更新となる8メートル10を跳んだ。ただ、その助走で左ハムストリングと右ふくらはぎがつった。「これ以上はケガをする」とその後の試技は取りやめたが、最終6回目まで首位の座を守り抜いた。
ポテンシャルの高さを見せつけたが、あくまで今大会は「気分転換」の1つ。これで今季はオフへと入り、今後も「ハードルメイン」で競技を続ける。
見据えるのは、来夏のパリオリンピック(五輪)でのメダル獲得。今季は世界選手権で同種目で日本勢過去最高の5位に入ると、世界最高峰シリーズのダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルで4位に食い込み、その大目標へあと1歩へと迫っている。
「来年はパリ五輪でメダルを取りたい」
勢いに乗るハードラーが、自信を胸にパリへ突き進む。