21年東京オリンピック(五輪)6位入賞の大迫傑(32=ナイキ)が、今夏のパリ五輪男子マラソン代表に内定した。

22年世界選手権代表の西山雄介(トヨタ自動車)が日本人トップの2時間6分31秒で9位と健闘したが、設定記録(2時間5分50秒)に41秒届かず。昨年10月のMGC3位だった大迫が男子3枠目に入り、マラソンでは2大会連続の代表となった。出場を明言していないが、日本陸連のマラソン強化に携わる瀬古利彦氏は、キャプテンの役割を期待した。

   ◇   ◇   ◇

絶好のコンディションかと思ったけど、これで設定記録を超える選手が出ないんじゃ、寂しいよね。狙いにいって、結果を残せない。昨年のMGCでも有力選手が脱落していったけど、今回も。本当の意味での地力がない。その時の調子が良ければバンといくけど、悪かったら下がってしまう。安定性を自分たちで求めていかないと。

その意味では、大迫はMGCで結果を出したとも言える。今回は回避したけど、前回19年のファイナルチャレンジの東京マラソンでも当時の日本記録で、東京五輪切符をほぼ手にした。今年は出ない選択はしたけど、内定は手にした。

個人的には大学(早大)の後輩だし、パリに出てほしい。決断するのは彼だけど、唯一の五輪経験者で、年齢的も上でしょ。「マラソンのキャプテンだから、頼む」と言いたいね。内定選手が教わることは大きいよ。孤高のランナーかも知れないけど、経験を伝えてほしい。気持ちの切り替えは早い。内定したことで本人がやる気を出したら本気モードになりますよ。

MGCは2回目でしたけど、今後も続けることに価値がある。2月の大阪マラソンで21歳の平林(国学院大)が優勝して一番目立ったけど、そんな簡単に五輪代表になってはいけない。もがき、経験しながら自分の手でつかむ。それが本番に生きる。

彼もファイナルチャレンジの大阪で、プレッシャーがかかる大会を経験したことで、五輪を身近に感じ、次のロサンゼルス大会につながる。25年の世界選手権の代表候補にもなったでしょ。そのためにもMGCはあるんです。

僕はフロックが好きではない。MGCで優勝した小山も大阪で2時間6分台で3位、2位だった赤崎もその後に結果を残してきている。いかに目標の舞台に合わせるか。パリでもう1回再現できれば、MGCという選考方法が間違いないことの証明にもなってくれるでしょう。東京では1年延期されてしまったので、選考が直結しなかった。今回が試金石になる。

メダルは厳しいと思いますが、入賞までは。そのためにも「大迫主将」が引っ張っていってほしいね。(日本陸連ロードランニングコミッションリーダー)

◆パリ五輪マラソン代表選手の今後 小山はハーフマラソンを挟み、6月に米国での高地合宿を予定。赤崎は5月上旬まで1万メートルなどのトラック種目でスピードを強化し、その後はマラソン練習に切り替える方針となっている。女子はMGC1位の鈴木優花、同2位の一山麻緒が内定済み。10日の名古屋ウィメンズマラソンで最後の1枠を争う。1月の大阪国際女子マラソンで前田穂南が樹立した日本記録(2時間18分59秒)を突破し、日本人最上位となった選手が内定。該当者不在の場合は、前田が代表に決まる。

【東京マラソンライブ速報】はこちら>>