<陸上:東日本実業団選手権>◇最終日◇22日◇埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場

 男子200メートルは順大卒のルーキー高瀬慧(22=富士通)が20秒53の大会新で優勝。世界陸上(大邱=韓国)の参加標準記録A(20秒60)を突破した。向かい風だった予選で20秒81を出し自身の好調さを確認した高瀬は、決勝でB標準の20秒70突破を狙っていた。「A標準までは考えていませんでした。実感がわきません」と自身でも驚いた様子。北京五輪400メートルリレー銅メダリストで、富士通の先輩でもある高平慎士(26)からは無心で走るようにアドバイスを受けた。「だから何も覚えていないんです。こんな心境で走れたのは初めて」。2位に5メートル以上の大差をつけた今回は集中しやすかったという。高平ら強豪がそろう来月の日本選手権で同じ走りができるかどうか。初の日本代表入りはそこにかかっている。