<陸上:日本選手権>◇最終日◇12日◇埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場

 駅伝のスターがトラックでも力を発揮し始めた。大会初日の男子1万メートルに優勝した佐藤悠基(24=日清食品グループ)は、5000メートルでは競り負けて2位だったものの表情はすがすがしかった。これまで箱根駅伝の3年連続区間新、ニューイヤー駅伝の2年連続区間賞など、駅伝を1人で走りきることでは強さを見せてきた。だがトラックとなると、好タイムを出すことはできても勝負弱い面があった。「最後で勝てる自信がなくて、中盤の展開で焦っていた。今季は1500メートルの自己新も出せて、ラスト勝負に持ち込まれても大丈夫だと思えるようになりました」。ラスト勝負で競り勝った1万メートルは「100点」、ラスト勝負に持ち込めた5000メートルは「負けたのでマイナス15点ですが、85点」と自身の走りに合格点をつけた。