ロンドン五輪代表選考会を兼ねた東京マラソンで14位に終わった公務員ランナーの川内優輝(埼玉県庁)が27日、勤務する埼玉・春日部高に頭を丸めて出勤し「応援してくれた方がたくさんいた。何らかの形でけじめをつけ、誠意を示したかった。さらし者になった方がいい」と語った。

 前夜に母の美加さんにバリカンで刈ってもらったという川内の頭を目にした職場の同僚は「そこまでやらなくても…」という反応だったが、本人は「いい結果を報告できなかったので」と神妙な表情で思いを述べた。

 五輪代表争いでは後退したが、市民ランナーとしての歩みは止めない。3月には「さいたまシティマラソン」でハーフマラソンに出場後、4月末には大型連休を利用してデュッセルドルフ・マラソン(ドイツ)に臨む。

 本来は五輪前に欧州のレースを体験することが目的だったが「日本人でもやれるという姿を欧州の人たちに見せられれば」と気持ちは切り替えた。5月も3週連続で国内のロードレースを転戦するなど、市民ランナーとして「レースが練習」の川内流を貫く。