国内に海外、トラック競技会にマラソンと、4月後半の陸上界はビッグイベントが目白押しだ。一番の話題はトラック&フィールドが本格的に始まること。ロンドン五輪選考会を兼ねた春季グランプリが3大会行われる。

 兵庫リレーカーニバル(21&22日、神戸ユニバ)では女子1万メートルに有力選手がそろった。昨年の世界陸上代表だった絹川愛(22=ミズノ)と吉本ひかり(22=ヤマダ電機)、日本記録保持者の渋井陽子(33=三井住友海上)も復調した。美人選手として知られる西原加純(23=ヤマダ電機)にも注目したい。5000メートルが専門の新谷仁美(24=佐倉アスリート倶楽部)、1500メートルの吉川美香(27=パナソニック)も参戦。4~5人が五輪A標準(31分45秒00)を突破する大激戦が予想される。

 男子1万メートルでは注目の若手、宮脇千博(20=トヨ自動車)がどこまで日本記録(27分35秒09)に迫れるか。

 同じく21、22日に味の素スタジアムで行われる東京選手権では混成競技がグランプリ種目に指定されている。男子十種競技の右代啓祐(25=スズキ浜松AC)が8200点の五輪A標準に挑む。身長196センチの大型選手で、昨年日本人初の8000点突破を果たし、勢いがある。A標準を破れば五輪入賞も見えてくる。

 29日には広島ビッグアーチで織田記念が行われる。一番の注目は女子100メートルの福島千里(23=北海道ハイテクAC)だ。2年前のこの大会でマークした自身の日本記録である11秒21の更新が期待されている。高校生の土井杏南(16=埼玉栄高)が、福島や高橋萌木子(23=富士通)らのお姉さん選手にどこまで迫るか。

 男子やり投げの村上幸史(32=スズキ浜松AC)は「85メートル」が目標。クリアできればロンドン五輪のメダルも夢ではなくなる。女子800メートルの久保瑠里子(23=エディオン)には、日本人初の2分の壁突破が期待されている。【4月後半の主な陸上競技大会・国内編】4月21、22日:兵庫リレーカーニバル(神戸ユニバ)4月21、22日:東京選手権(味の素スタジアム)4月29日:織田幹雄記念国際(広島ビッグアーチ)