<陸上:ダイヤモンドリーグ第11戦:アスレティッシマ>◇23日◇ローザンヌ

 男子100メートルはロンドン五輪銀メダルのヨハン・ブレーク(22=ジャマイカ)が、9秒69と自己記録を0・06秒更新して優勝。世界記録保持者のウサイン・ボルト(26=ジャマイカ)の目の前で、世界歴代2位タイの快走を見せた。「(ロンドン五輪で出した9秒75より)速く走れるとコーチから言われていたけど、今日、それを証明することができた。ずっとそれを実現させるためにトレーニングを頑張ってきて、今日はその成果を全て出せたと思う」

 200メートルに出場して19秒58の大会新で優勝したボルトは「自分の記録にも満足しているし、ヨハンの記録もうれしいよ。ヨハンが記録を出すのは現実的だとわかっていたし、9秒69は本当に素晴らしい」と同じクラブの後輩を称えた。

 男子100メートルの9秒70未満のパフォーマンスは、今回のブレークで5回目(下の表参照)。ボルトが3回と最も多いが、今回のブレークは向かい風のなかで出した記録。適度な追い風であればボルトのロンドン五輪優勝時の9秒63を上回っただろう。

 また、オリンピックと世界陸上以外では、過去最高のパフォーマンスだったと言うこともできる。

 “最強のナンバー2”ブレークが、“史上最速”のボルトの背中に迫っている。◆男子100メートルの9秒70未満全パフォーマンス◆ボルト

 9秒58

 風速+0・9

 2009年8月

 ベルリン(世界陸上)ボルト

 9秒63

 風速+1・5

 2012年8月

 ロンドン(オリンピック)ボルト

 9秒69

 風速±0

 

 

 2008年8月

 北京(オリンピック)ゲイ

 9秒69

 風速+2.0

 2009年9月

 上海(ゴールデンリーグ)ブレーク

 9秒69

 風速-0.1

 2012年8月

 ローザンヌ(ダイヤモンドリーグ)