<陸上:日本学生対校選手権>◇初日◇9日◇東京・国立競技場

 女子1万メートルは双子の久馬姉妹(筑波大1年)が2000メートル過ぎに抜け出し、姉の悠(はるか)が32分59秒64の自己新記録で優勝した。妹の萌(もえ)は後半で後れたが5位と踏みとどまり姉妹で12点を獲得した。「妹とワンツーができなかったのは残念ですが、自己記録も更新できましたし総合優勝を目指す母校に貢献できたのでうれしいです」

 萌は中学3年時に全日本中学選手権1500メートルに優勝。悠もその年のジュニアオリンピック3000メートルを制した。当時の体重は32キロとがりがりにやせていて、将来を危惧する声も長距離関係者間にはあった。

 高校時代はタイトルを取れなかったが、今季は萌が世界ジュニア代表になるなど復調した。全国タイトルは中学3年生以来となる。今春の進学後は姉妹でアパートに住み「2人でご飯を作っています」。体重も37キロと増え、「線が太くなってきた」と長距離強化関係者は安堵している。「将来はマラソンでオリンピックに出たい」

 姉妹の夢は少しずつふくらんでいる。