<陸上:実業団女子駅伝中日本大会>◇21日◇岐阜県庁発着6区間◇42・195キロ

 デンソーが2時間16分57秒で2年ぶり5回目の優勝を飾った。

 1区のルーキー石橋麻衣(23)が豊田自動織機に48秒差をつけると、2区のスーザン・ワイリム(20)、3区の高島由香(24)と連続区間賞で1分32秒に差を広げた。4区で豊田自動織機に11秒詰められたが、5区の水口侑子(27)がダメ押しの区間新。アンカーで41秒詰められたが、52秒差で悠々逃げ切った。

 エースの杉原加代(29)を欠いた布陣でも、昨年区間賞を独占した豊田自動織機がマークした大会記録に7秒と迫った。「6区以外は設定タイムからプラスマイナス10秒以内で走った。大会新を狙っていたのでちょっと残念です」と若松誠監督。

 サッカーW杯南アフリカ大会の高地対策をサポートした三重大の杉田正明教授のアドバイスを受け、今季は「短期間に高頻度」(若松監督)の高地トレーニングを大きな試合前に行ってきた。「耐乳酸に効果が出ています」と効果を実感している。

 全日本実業団対抗女子駅伝は昨年の5位が最高順位だが、就任4年目の若松監督は過去一番の手応えを感じている。「今までは層が薄くて後半尻すぼみのレースになっていましたが、今年は戦力が整ってきました。故障者を出さずにしっかりとコンディションを整え、日本一にチャレンジしたい」。

 今年の実業団女子駅伝の台風の目となりそうだ。