東日本大震災の被災地・宮城で23、24日の両日、スポーツ指導者への講演活動(仙台市)と中学生から大学生までの71人に実技指導(石巻市)を行った元陸上界のスーパースター3氏が25日午前、東京・新宿の東京都庁に猪瀬直樹知事を表敬訪問した。

 3氏は、五輪で9個の金メダルを獲得したカール・ルイス氏(51)、男子3段跳び元世界記録保持者のウィリー・バンクス氏(57)と、男子走り幅跳びの世界記録保持者マイク・パウエル氏(49)。猪瀬知事は「被災地で若い人たちにスポーツ指導をしていただき、ありがとう。スポーツは勇気、自信を持てるたいへん素晴らしいもの」と感謝の言葉を伝えた。

 「被災地で若い人たちに何を一番、伝えていこうと思いましたか」という同知事の問いかけに、ルイス氏は「スポーツがあなたを選ぶのではなく、あなたがスポーツを選ぶということ。いろいろなスポーツにチャレンジして、失敗してもそれは失敗でなく、その人に向いていないだけ。自分は何が出来るか、どこかで探せるはずです」と返答。パウエル氏も「自分を信じること、そして楽しむこと。全てのアスリートに伝えられたと思う」、バンクス氏は「スポーツは人生の中の一部。絶対にあきらめない気持ちを伝えました」と話していた。