◆ワールドチャレンジミーティング・メルボルン大会の見どころ◆

 モスクワ世界陸上イヤーのトラック&フィールドが開幕する。ワールドチャレンジミーティングの第1戦が6日、メルボルンで開催。ロンドン五輪メダリスト同士の対決、世界陸上に向けて注目若手選手の登場など話題が多い。

 男子走り幅跳びが盛り上がりそうだ。ロンドン五輪金メダリストのグレグ・ラザフォード(26=イギリス)と、銀メダリストのミッチェル・ワット(25=オーストラリア)が激突する。

 ロンドンでは地元のラザフォードが先行し、5回目、最後の6回目とワットが記録を伸ばして追い上げた。今回はワットがホームでラザフォードがアウェイ。立場が逆になることが勝敗にどう影響するか。

 ロンドン五輪の優勝記録は8メートル31で、レベル的には物足りなかった。その記録を上回りたい。

 モスクワ世界陸上に向けて注目の選手が男子長距離に台頭している。3月の世界クロスカントリー選手権シニアの部に、史上最年少の19歳9カ月で優勝したジャフェット・コリル(19=ケニア)である。

 今大会は5000メートルに出場。「クロスカントリーでは世界一になったけど、トラックでは大きなタイトルを取ったことがない。モスクワ世界陸上は5000メートルに集中していく」。強敵不在のレースとなるが、その状況でも12分台を出せたらモスクワでもメダル候補となる。

 男子やり投げでも80メートル以上の記録を持つ選手が3人集まった。なかでも、注目はストュアート・ファルカー(31=ニュージーランド)だ。

 昨年4月に日本で86メートル31の自己新を投げながら、1週間後のゴールデングランプリでは3位と敗れた。試合によって差が大きいのが欠点だが、来日回数が多いこともあって気になる存在だ。

 男子短距離では200メートルで19秒65の世界歴代7位記録を持つウォーレス・スピアモン(29=アメリカ)が100メートルと200メートルに出場する。シーズンが浅いため、両種目とも今季世界最高が出る可能性がある。