愛知県教育委員会は26日、部員への体罰を繰り返したとして、他校に異動になった県立豊川工業高校陸上部の元監督の男性教諭(50)が、今月5日に退職していたことを明らかにした。

 県教委によると、男性教諭は「一身上の都合」を理由に、異動先の同県豊橋市内の県立高校に退職願を提出した。

 男性教諭は3月に停職4カ月の懲戒処分を受け、異動先の高校では2学期から授業を始める予定だった。県教委からは運動部の指導を1年間自粛するよう指示も受けていた。

 男性教諭は1993年から20年にわたり豊川工業高校で勤務。同校PTA関係者は、陸上部を強豪校に育てた実績を評価し指導継続を求める約3万8000人分の署名を提出したが、県教委は長年の勤務で行き過ぎた指導が生じたと判断。本年度の定期人事に合わせ異動を決めた。